Walk Slowly

仕事と育児とヒュッゲ

「同一労働・同一賃金」で給料は上がるのか下がるのか

f:id:ws-sugi:20190807124900j:plain

ども、ゆっくり歩いてますか?すぎやまです。

今日は気分を変えてコメダ珈琲でブログを書いています。運動不足解消のために自転車ではるばる来たんですけど暑かった…。やっぱりこんな猛暑日に無理するもんじゃないですね。

でも個人的にコメダ珈琲は大好きな喫茶店の1つなんです。座席もゆったりしていますし、流れる時間もゆっくりに感じられます。とても落ち着いて過ごせる数少ない喫茶店ではないでしょうか。ちょっと長居するにはぴったりの場所だと思います。

さて今回は「同一労働・同一賃金」について、こんな記事が上がっていたので少し考えてみたいと思います。

this.kiji.is

2020年の4月から正社員と非正規労働者の不合理な待遇格差をなくすため「同一労働・同一賃金」がスタートします。簡単に言えば「同じ仕事をしているのであれば、雇用形態の違いで賃金に差をつけてはいけませんよ」ということです。

派遣社員も正社員も全く同じ仕事をしているのに、雇用契約の違いだけで賃金に差があるという職場は結構あります。確かにこれは不合理と感じられる部分がありますよね。同じ仕事してるのに給料が違うってどういうこと!?と不満を抱えている人も多いと思います。(正社員の間でも存在する問題です…)

日本は政府が政策的に非正規労働者を増やしたわけですから、このあたりの不満には対応しなければなりません。そこで「同一労働・同一賃金」となったわけですね。ただこれによって、不当に低い賃金をもらっていた労働者の懐が暖まるかと言われると、現実はそう簡単にはいかないようです。

上の記事によれば「同一労働・同一賃金」の開始によって、調査に応じた大企業のうち、およそ半数は「非正規社員の賃金は増える」と回答しています。これは喜ばしいことですが、手を返せば残りの半数は「増えない」と回答しているんですよね。さらに約15%の企業は「減る」とさえ言っています。

同一労働・同一賃金で何が起こるのか

結局のところ、同一労働・同一賃金は私たちの生活に何をもたらすのでしょうか。まず最初に起こるのは「仕事の範囲や責任についての見直し」だと考えられます。そもそも正社員と非正規社員が同じ責任範囲で仕事をしているというのがおかしいわけで、正しく仕事を割り振り直さなければなりません。

簡単に言うと「仕事の線引き」をやり直すということですね。「ここからここは私、ここからここがあなた」こういう当たり前の線引きができていない企業は意外なほど多く存在しています。吉本興行と同じで、日本の企業は具体的な仕事の範囲や責任を契約書で交わさない文化がありますからね。

これは海外では全く考えられないことなので、そういった意味ではこれから日本企業でも具体的な仕事の範囲や責任について契約書を作る企業が増えていくかもしれません。

で、そうしたことをやっていくと給料は上がるのか下がるのか。個人の目線では上がる人と下がる人の両方が出てきます。企業としては、人件費に使える原資は限られていますので、全体としては変わらないように調整が行われるでしょう。

ただ良く言えば賢い企業、悪く言えばズルい企業ではこれを人件費を引き下げる良い機会と捉えるかもしれません。「よし、正社員の賃金を非正規に近づけよう」と悪巧みする経営者は必ずいるはずです。

そうした罠にかからないためには、「責任を持つ仕事」を1つでも増やしておいた方が良いと考えられます。どうしても責任の軽い仕事、リスクの少ない仕事というのは正社員がやらなくても良いわけで、どうしても賃金を下げる対象になっていきます。

4月の「同一労働・同一賃金」を前に自分の賃金を少しでも上げたいと思う方は、「仕事のリスク・責任をとる」あるいは「自分でないとできないこと」そんなことに着目して、取り組んでみると良いのではないでしょうか。

ノーリスク・ノーリターン。そんな日本社会になっていくのかもしれませんね。ではまた!