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就活ルール廃止で日本の大学生の就活はどう変わるのか?

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ども。すぎやまです。

今日は就活ルールが2021年春入社から廃止になるという話題が飛び込んできました。働き方について模索するこのブログとしても見逃せない話題です。

詳細は下記の記事が分かりやすかったので、詳しく知りたい方はまずこちらをチェックしてみてください。

www.sankeibiz.jp

今回は私が経験した就活と今の就活の違いと、これからの就活について考えてみたいと思います。

私の就活

私が就活をしたのは2008年、ちょうどリーマンショックが起こる前の時期でした。日本経済も絶好調といった具合で、企業の採用意欲も高く、大学新卒の有効求人倍率も2倍を超えていましたし、今よりも売り手市場だったように思います。(2019年3月卒の有効求人倍率は1.88倍)

私の場合は大学3年の秋ごろから就活について周りがざわつき始め、本格的に動き出したのは12月くらいからだったと記憶しています。最初に受けたのがP&Gのテストで、説明会に行ったつもりが採用試験だったことに驚き、なんの準備もしていなかったので無事に不合格だったことは今でも覚えています。

年があけて1月からは説明会とエントリーシートを書く日々。外資希望の友人なんかはもうこの時点で内々定出てるパターンもありました。銀行系の内々定も早かったかな。私はメーカー系希望だったので、選考は遅めで4月の就活解禁と同時に内々定をもらいました。

外資系など早くから就活を始めていた人は大学3年の夏ごろから動いていたはずなので、下手したら4年間の大学生活の3分の1くらいを就活に使っているような状況でした。

今の就活

大学は就職学校ではなく、高校よりもより専門性の高い学問を追求する場なので、私の時代のような就活は批判されて然るべきです。そこで就活が始まる時期を遅らせるため、内定を出す時期を4月から10月に変更しましょうとなったのが2015年の話。面接も8月から開始というルールでした。

ただ大手企業が採用を遅らせると中小企業の採用活動は非常に厳しくなります。学生はほぼ大手→中小の順にエントリーするので、中小としては採用可能期間が短くなるわけです。そういった不満も寄せられたのでしょう、翌年2016年に面接は6月から開始というルールに変更になりました。

なので、今の就活は3月から会社説明会が始まり、6月から面接、10月に内定という「建前」になっています。建前と書いたのは、これはもう「内々定」という言葉に集約されます。ようするに「君は採用決定だけど10月まで内定は出せないルールだから、代わりにこれを出すよ!はい内々定!」ということです。

内々定はいつから出していいという決まりは存在しないですからね。実際は5月に内々定を出してる企業がほとんどで、6月面接を守っていたのは2割ほどの企業だったようです。

www.hrpro.co.jp

ゾンビ化していた就活ルールの死

そんなわけで、大人たちが自分で作って自分で破っていた「就活ルール」。結局、日本企業の採用活動を遅らせてみたところで、外資系企業の超早い採用スケジュールは変わりません。学生は学業に専念できるどころか、より長い時間を就活にあてるはめになっていたようです。

もはや、どこをどう変えても批判しかされず、嘘を嘘で塗りたくり、見事なまでに形骸化したその姿はゾンビと呼ぶ他ない「就活ルール」ですが、今日の発表をもって、無事供養されることとなりました。

ただ無秩序というわけにはいかないので、どうやら政府も加わってで新しいルール(建前)が用意されるようです。就活ルールが形骸化した要因は、ルールを破ってもなんの罰則規定もなかったことが一因と考えられるので、政府が加わることで厳しいルールを作れるかが注目ポイントでしょう。

今の、これからの大学生の就活はどう変わるか

就活ルールが廃止になるのは今の大学2年生からということですが、こんなあっても無くてもどっちでも良いルールが無くなったからといって、何も心配することはありません。きちんと学業を全うし、専門性を身に着けましょう。

海外の人と仕事をすると、「どこの大学出身ですか」と尋ねられることはまずありません(日本の大学名なんて知らないからです)。普通は「大学の専攻はなんですか?」と聞かれます。その時、自信をもって「私は〇〇について研究していました。」と答えられる人であってください。

なぜ急に海外の人の話を出すかというと、こういったニュースがあったからです。

ascii.jp

今の大学生なら知らない人はいないであろう「メルカリ」が新卒エンジニアの9割をインドから採用しました。新卒を海外から採用するというのは、以前であればあまり考えられないことでしたが、ついに就活にもグローバル化の波が押し寄せてきたと感じます。

今後は少子化の影響で学生の数はどんどん減るので、どんどん売り手市場になるだろうという考えはとても危険だということです。

近い将来、「日本で育った学生が日本企業に必要とされない」という時代になっていきます。(現にメルカリに入りたかった新卒エンジニアはその夢が叶わなかったわけです。)

日本企業への就活は、外国人との戦いも想定していかなければなりません。 じゃあ、どうしていこうか?というのは、長くなってしまったのでまた別の記事で書きたいと思います。

いきなりスーパーマンにはなれません。日々できることを1歩1歩やっていきましょう。 ではまた。