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仕事と育児とヒュッゲ

究極の働き方改革!社員を個人事業主にするタニタの取り組みは日本を変えるか

ども、ゆっくり歩いてますか?すぎやまです。

今日は月曜日ですから、仕事モードに切り替えるのに苦労する人も多いのではないかと思います。私は月曜日の負荷を減らすために、月曜日の朝にやらないといけないこと(家事とか仕事の準備とか)は、できるだけ日曜の夜に終わらせるようにしています。

そうするだけで月曜の朝を少し落ち着いてスタートすることができますし、ゆっくりと歩き出すことができると思うのです。

さて、あなたは今朝、どんな気持ちで仕事に向かったでしょうか?「さぁ、やるぞ」と思いましたか?それとも「行きたくないなぁ。」と思ったでしょうか?もしも後者ならば、なにかを考え、行動してみる必要があるように思います。

人が働く理由や動機は、人それぞれ。だから本当は「働き方」だってもっと多様性を持っているべきだと私は考えています。

そんな働き方の多様性を究極的なところで実現しようとしている会社がありました。それが体重計や健康食で有名なタニタです。

business.nikkei.com

タニタが取り組んでいること、それは「社員を個人事業主にする」ということなのです。一体どういうこと?と思った方は、ぜひ上の記事をチェックしてみてください。

簡単に言えば、タニタでは希望する社員に対して、雇用契約を終了し、新たに業務委託契約を結ぶことを始めました。つまり社員は会社を辞めて個人事業主として独立するということになります。

独立するわけですから、出社時間も退社時間も、それどころか休日さえも会社に拘束されることはありません。とはいえ、いきなり独立しても困るでしょうから、直前までタニタ社員として行っていた業務を「基本業務」としてタニタから委託され、報酬についても直近の給与額などを考慮して、「基本報酬」が決定されるようです。

これはある意味で過激な取り組みであると同時に、究極的な働き方改革だと言えそうです。だって自由に働く権利を得ると引き換えに、会社との雇用関係を終了しちゃうんですから。

ただ個人事業主をしている立場からすると、これほど恵まれた環境で独立をスタートできることもなかなか無いと感じます。税理士やら社会保険料なんかもかなりの部分をタニタ側が面倒みてくれるようですし、なによりも最初から仕事がある状態で独立をスタートできるわけですからね。「いつかは独立を」を考えている方には良い制度だと感じます。

一方で、この制度を利用することで将来に不安を感じる人もいるでしょう。業務委託って言ってもいつまで契約してもらえるのか?と不安に思う人もいるはずです。そういう人は、この制度を使うべきではないでしょう。

ただ業務委託というもの自体、そもそもずっと続くものではないんですよね。でもそれは会社だって同じこと。会社がいつまで続くのかなんて誰にも分からないのですから。

それならば、会社に養ってもらうか、それとも自分で稼ぐ力を身につけるか。タニタとしては、自分で稼いでいけるような優秀な社員を育て、そんな人と仕事をしていきたいと考えているのだと思います。

働き方改革とは、単なる残業や長時間労働を抑制するだけの取り組みではなく、会社が生産性を向上し、競争力を高めることのはず。そういう観点からみると、タニタの取り組みは、劇薬的に感じる部分もありますが、理にかなっているようにも思います。

タニタの社長が言うには「2021年春に入社する新入社員は、全員が個人事業主になることを前提として採用するつもり」とのこと。この挑戦がうまくいくかどうか、個人的にはとても興味深く思うとともに、本当に働き方が変わる時代がきているなと改めて実感しました。あなたはどう感じたでしょうか?ではまた!

タニタの働き方革命

タニタの働き方革命

  • 作者: 谷田千里,株式会社タニタ
  • 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
  • 発売日: 2019/06/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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新卒で年収1000万円!お金で優秀な学生は買えるのか?

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ども!ゆっくり歩いてますか?すぎやまです。今日は久しぶりに就活の話を少し書きたいと思います。

ニュースによると7月1日の時点で、20年春に卒業予定の大学生のうち、なんと85%が内定をもらっているそうで70%の学生は就活を終えているとのことでした。これは過去最高の数字ということなので、企業がいかに人手不足を危惧しているかが分かります。

会社の景気はそれほど良くなくても今から人材確保や育成に力を入れておかないと、将来的に行き詰まる状況が見えているのかもしれません。そんな動きは、就活生の「お給料」にも反映されてきています。

www.nikkei.com

NECは今年の10月から人事制度を改定し、若手研究者でも論文などの実績があれば新卒でも1000万円を超える報酬を支給すると発表しました。個人的には「まだそんな対応もできていなかったの?という印象ですが、やはり相当優秀な人材を持っていかれていると感じてのことなのでしょう。

NECの他にも、外食チェーンのくら寿司が幹部候補の新卒生を1000万円で募集するということで話題になりました。年収の低いといわれる外食業界で、新卒1000万円は異例中の異例ですよね。これは私もビックリしました。

www.nikkei.com

ただこちらは年収1000万円が固定というわけではなく、貢献度によって毎年給与を見直すということなので、ちょっと怪しい気もします。「貢献度低かったから来年からは500万円で〜」とか普通にありそうな予感。っていうか新卒がいきなり会社に貢献できるはずもないし…若干パフォーマンスの入った募集なのかもしれませんね。

こんな感じで、今日本では優秀な新卒者を高給で買っちゃおうという動きが活発化してきています。この「優秀な人材を高いお金で買う」というのは、日本に馴染みのある方法ではなく、どちらかというと海外っぽいやり方ですよね。果たしてこの方法が日本でうまく行くんでしょうか?

結論からいえば「お金だけ」で優秀な学生を集めるのは、やっぱり難しいでしょうね。優秀な学生というのは、やはり業界や会社、そして自分のキャリアを冷静に判断しますから、目先の年収1000万円に釣られる可能性はあまり高くないと思われます。逆にいえば「年収1000万が魅力!」といって集まってきた学生はあまり優秀とは言えないでしょうね。

ただ、くら寿司のように業界的に低賃金だったところに大きな報酬を掲げることは、これまでその業界に興味がなかった学生の関心を引く効果はあるかもしれません。あるいは興味はあったけれど、業界的に低賃金なので諦めていた学生には喜ばれる施策だと言えます。

しかしそうやって高い金額で集めた優秀な学生については、入社後もよほど注意して育成をしないとすぐ逃げられてしまう可能性は高いと思われます。新卒のうちからどの程度、やりがいを与えられるかというのは大切になりそうです。

でもまぁ新卒のうちからそうやって給与に差をつけていくやり方っていうのは、日本でうまく運用できるんでしょうかね?1000万円で入社してきた後輩に、それ以下の年収の先輩はなんて声をかけたらいいんでしょう?そんなことを考えると、日本式の経営方法のままで給与の金額を大きく変えてしまうのは、現場に難しさが生まれるような気がします。

それにしても企業の人材募集って結局最後はお金で釣るしかないんですかね。外国人を呼んでくるならまだしも、日本の学生に来てもらうのにお金を使うしかない日本企業って、私はなんだか悲しい気がします。みなさんはどう思いますか?ではまた!

社員が成長するシンプルな給与制度のつくり方

社員が成長するシンプルな給与制度のつくり方

1日の始まりは子どもを抱きしめることから

ども、ゆっくり歩いてますか?すぎやまです。

気づけばすっかり久しぶりの更新になってしまいました。本当に月日が経つのは早いものですね。

私の方はというと、7ヶ月間に渡って取り組んできた資格試験が終わり、ようやくホッと一息つくことができました。試験の結果が出るのは一ヶ月後なのでまだ安心はできませんが、やるだけのことはやったので後は祈るだけといった状況です。

そんなわけで試験勉強のためにお休みしていたこのブログも、やっとこさ再開ができます。実は勉強している間も書きたいことがたくさんあったのですが我慢していたんですよね。以前に紹介したホワイト企業がガイアの夜明けで特集されていたときは、かなり更新したい気持ちになっておりました。

なのでまたいろいろと書いていけたらなと思っております。よかったらまた見てくださいね。ブログを休むことは自分にとっても良い充電期間になったと感じています。文章の泉に水が戻ったような、そんな気分です。

さて、今日書きたいのは心暖まる瞬間「ヒュッゲ」のことです。

ヒュッゲというと、1日の終わりに家族が集まってゆったりとした時間を過ごす、そんなイメージを持っている方が多いと思います。私もヒュッゲというと最初に夜をイメージしますね。でも私は1日の最初の瞬間にもヒュッゲがあることに気づいたのです。

それは朝起きて、隣で寝ている息子を抱きしめる時です。私は朝起きると、最初に息子の姿を探します。たいていは私の隣か、私の足の下の方で、全く無防備な顔で眠りほうけています。

私はそんな息子を抱きしめ、頭をなでます。そうするととても落ち着くというか、安心した気持ちになります。そして「今日も頑張ろう」という気持ちが少し湧いてくるんですよね。私にとってはとてもヒュッゲな瞬間です。

それからひと呼吸おいて息子を起こします。息子はだいたい寝ぼけているので、私にすり寄ってくるか、ゴロゴロ転がって逃げるかします。そこでくすぐったり追いかけたりしているうちに、息子も笑顔になって目が覚めてくるようです。

誰でも寝覚めの良い日もあれば悪い日もあると思います。それは小さな子どもも同じですよね。だから1日の始まりには子どもをしっかりと抱きしめて「あなたは大丈夫、安心なんだよ」って伝えてあげるのは、実は大切なことなんじゃないかって思うんです。

1日の始まりに子どもを抱きしめ、1日の終わりに子どもを抱きしめる。それはとってもヒュッゲなことではないでしょうか?きっと良い1日になると思いますよ!ではまた!

日本は世界で1番「働く世代の負担」が重い国になってしまいました。

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ども、ゆっくり歩いてますか?すぎやまです。

いよいよ資格試験の日が近づいてきておりまして、ここ数週間は根詰めて勉強をしているのでなかなか更新ができない状態となっておりました。

しかしそのおかげで模試では好成績を残すことができたので、少し安心してこのエントリーを書いております。試験が終わるまでは不定期更新となってしまいますが、ゆっくりやっていこうと思っておりますので、ひとつよろしくお願いいたします。

さてブログを更新しない間に、世間では「老後2000万円問題」が思った以上の衝撃として受け止められましたね。私の方でもこの問題はいち早くトピックスとしてキャッチしておりました。

www.walkslowly.life

金融庁が作成した「老後を不自由なく暮らすには1500万円〜2000万円くらいの蓄えが必要である」という旨の報告書は、「年金100年あんしん」を掲げる政府の主張を覆す内容と受け取ることもでき、「年金はやっぱり駄目ということなのか」という批判の的になりました。

この批判を受けて麻生太郎金融担当相は、この報告書を「不適切だった」と謝罪し、同時に「世間に著しい不安や誤解を与えており、これまでの政府の政策スタンスとも異なる」として、金融庁の報告書を受け取らないという対応を行っています。

でもこれってどうなんでしょうね?報告書を受け取らなければ、この問題って無かったことになるんでしょうか?それは「見て見ぬフリ」が過ぎるような気がします。

また金融庁によれば老後に必要な財産は「3000万円」であるという試算も存在しており、実際はもっと酷い状況なのかもしれません。というか今の30代が定年になるころには、そのくらいになっているでしょう。

老後最大3千万円 別の試算も | 2019/6/18(火) 6:59 - Yahoo!ニュース

この報告書が問題だったのは「みんな薄々気づいていたこと」を急にあからさまに言ってしまったことですね。みんな心の準備っていうものがあるわけで、どう考えてもそれくらい必要だと分かっていても、いざ実際に数字を突きつけられると混乱してしまうわけです。

もうちょっとオブラートに包むとか、段階を踏んで公表すべき内容だったと思います。でもね、やっぱりどう考えてもこの報告書はその通りのことを書いてるんですよ。だから私たちもその厳しい現実を受け止めて、どう長く働くか、どう資産を作るかを真剣に考えないといけないのです。だって金融庁は、個人個人で今から備えてくださいって言ってるんですから。

そんな話題が冷めない中、日本が「不名誉な世界一」に選ばれたニュースが入ってきました。

www.tokyo-np.co.jp

日本という国は、どうやら世界で1番「働く世代の負担が重い国」になってしまったようです。65歳以上の人口に対する25~64歳の人口の比率を示す「潜在扶養率」で日本が世界最低の1.8を記録したとのこと。

簡単な言葉で説明すると、日本は65歳以上の老人1人を1.8人の働く世代(25〜64歳)で支えているということになります。アメリカでもだいたい老人1人に対して3人で支えていますから、日本の負担がいかに大きいか分かります。

これからも日本の「潜在扶養率」はどんどん悪化していくことが予想されていますので、このまま何も手を打たなければ最終的には1人の老人を1人の現役世代が支えるような社会になるのかもしれません。イメージしやすく言えば、あなたの月給から老人1人が1ヶ月生活できるお金(税金)が引かれるということです。

最初の話に戻りますが、こんな状況でどうやって老後までに「2000〜3000万円を貯める」なんてことができるんでしょうか?どう考えても厳しいですよね。現に終身雇用とバブル経済を経験したであろう今年60歳=還暦になる人の貯蓄額を調べると、25%の人が100万円未満という結果になったそうです。

還暦の貯蓄額25%が百万円未満 2千万円に遠く届かず | 共同通信

裕福だったはずの上の世代がこんな状況ですから、私たちの世代でどうやったらこれまで以上の貯蓄ができるのか。問題は深刻です。ちなみに日本の民間サラリーマンの平均給与は2001年をピークに下がっており、ここ数年は人手不足の影響で上昇傾向にあるものの、まだピーク時には及ばない状況。

サラリーマン年収|年次統計

しかもこの20年間で給与が下がっているのは、先進国ではほぼ日本だけと言われています。

なぜ日本のサラリーマンの年収はいつまで経っても低いままなのか - ページ 3 / 3 - まぐまぐニュース!

この20年間、世の中はとても便利になり、社会は進歩しているように思われます。今1999年当時の映像を見たら、古臭く感じるでしょう。ところが実際には給与所得だけでみると、私たちはその頃よりも貧しい状況になっているんですよね。

これは一体どういうことなんだろうか。そんなことを考えずにはいられません。この20年間、日本人は本当に勤勉に働いてきたと思います。労働による過労死や自殺がこれほど社会問題になっているのは、日本人がいかに責任感が高く勤勉であるかの裏返しではないでしょうか。

ただ今の世の中には上で指摘したように「勤勉さ」だけでは乗り越えられないような大きな問題が出てきています。だからこそ、私たちはこれまでの労働に対する価値観を改め、この問題に対処していかなくてはと思うのです。あなたはどう思うでしょうか?ではまた!

買った家に住めず、家族とも暮らせない「転勤」という制度

ども。ゆっくり歩いてますか?すぎやまです。

最近また「転勤」に関する話題がTwitterで盛り上がっていましたね。育休明けからたった2日で関東から関西への転勤辞令が出され、退職せざる負えない状況になったという話でした。

転勤や退職の事情は会社と個人の双方に言い分があると思うので一概にどっちが善悪とは断定できませんが、こういう問題はこれからも話題になっていくんだろうなと感じています。

そもそも日本国憲法では第22条第1項で「何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。」と明記されています。憲法に書いてある権利というのは、日本人が生きていく上での最も基本的な権利です。憲法の内容を細かくフォローするためにあるのが法律ですしね。

逆にいえば「どこに住んでどこに引っ越してどんな仕事をするかは」というのは、誰かに侵害されてはならない大切な権利だということでもあります。例えば国や政府が個人に対して「あなたはここに住みなさい」とか「あなたはこの仕事をしなさい」というのは、当たり前ですができないということです。

でもそれが「会社」となるとできるんですよね。辞令を1つだせば、会社は個人の住む場所も仕事内容も、全て決めてしまうことができます。いわば会社で仕事をするということは、自分が持っているとても大きな権利を譲渡している状況にあるわけです。

もちろん会社と信頼関係があって、お互いがお互いにメリットのある状態ならなんの問題もないでしょう。ただ今回のような育休明けから2日目で転勤辞令を出して、その人の家庭を崩壊させるようなことをしてしまっては、うまくいくはずがありません。

ただ大きな企業がこうして社員の生活を全くかえりみない辞令を出せるのも、そう長くはないのではないかと思っています。というのも「転勤」という制度そのものが、ある程度、終身雇用を前提とした制度であり、日本の終身雇用というのは既に終わってしまっているからです。

現在、新卒社員を雇って立派に育て上げるほどの余裕が、多くの企業には無くなってきています。最近の大企業は早期退職募集の年齢を45歳に設定しているケースが増えてきました。また学生側も「この会社で一生頑張ろう」と思って就職するケースは少なくなりつつあります。有名大学の学生はみな外資系コンサル会社に就職を希望しているようです。

そんな状況を見ていると、いつまでも「転勤」を掲げる企業には優秀な学生は集まらなくなるだろうなと想像できます。とある調査によれば、就活生の約67%は転勤を嫌だと考えているようです。逆に考えると転勤をなくせば、就活生の心をグッと掴むことができるわけですね。

ただ私も大企業で働いた経験があるので分かりますが、転勤を廃止するというのは現実問題として難しいと思います。とはいえ、AIG損保は全国転勤を原則廃止しましたし、サントリーやキリンでは「転勤を最大5年間猶予される」とか「5年先、10年先の転勤希望について毎年上司と相談する」といった制度を取り入れています。

ようするにこれらの企業は何をやっているかというと、「本人の希望しない転勤」を廃止しているんですね。これは憲法に明記された個人の権利が尊重された素晴らしい取り組みだと思います。なにも転勤を全て廃止しなくても、できることはあるんですよね。本人の希望をきちんと確認すること、まずそこからではないでしょうか。

どこに住み、誰と生活するかというのは、考えている以上に人生においてはとても大切なことです。せっかく買った家に住めず、家族(特に小さな子ども)とも離ればなれ。そんな状況になってしまったら、一体なんのために仕事をしているのか分からなくなってしまいます。

今の日本企業が行っている全国転勤という制度は、間違いなく悪習であり、日本人の幸福度を著しく下げるものだと思っています。まずはこうした話題をきっかけに、「転勤ハラスメント」が認知され、なくなっていく世の中になっていけば良いなと心から思います。ではまた!

子どもが「保育園に行きたくない!!」と大泣きしたらどうすべき?

ども、ゆっくり歩いてますか?すぎやまです。

昨日の朝のことでした。息子が起きてすぐに「きょう、ほいくえん?」と聞いてきたので「そうだよ。保育園に行く日だよ。」と答えると、「ほいくえん、いきたくなーい!!!わーん!!!」と言って泣き始めたのです。

突然のことだったので、私も嫁もビックリしたんですが、こんなとき親ならどうすべきなんでしょうか?

「そんなワガママ言ったらダメ!」

「ちゃんと保育園にいきなさい!」

ついついこんな風にしかってしまうかもしれません。そうしてしまう気持ちもよく分かります。ただ息子もまだ3歳児とはいえ1人の人間なわけで、やっぱりどういう考えがあってそう思っているのかは、しっかり聞いてあげないといけないと思いました。そこで私はこう尋ねたのです。

「保育園に行きたくないんだね、分かったよ。でも、どうして保育園に行きたくの?」

すると息子は少し落ち着いて、自分が保育園に行きたくない理由を一生懸命考えていました。でもうまく言葉にできないのか「ほいくえん、イヤだからいきたくない」と言いました。なので私さらに「そっかぁ。イヤなんだね。どうしてイヤなの?」と質問します。

息子はまた考えます。たぶんイヤな理由がいくつかあるのでしょうが、うまく話すことができないようです。結局、同じようなやりとりを繰り返すうちに「もうきかないで!ほいくえん、いきたくない!わーん!」と振り出しに戻ってしまいました。

うーん、失敗。息子の気持ちを聞いてあげたいなと思ったんですけど上手くいきませんでした。人の心というのは簡単なものじゃないですね。結局、嫁さんと話合った結果、昨日は保育園を休ませることにしました。

休ませたのは息子が泣いた他にも理由がありまして、実は今週、息子は2回もおでこにアザを作って帰ってきたんですよね。どうやらお友達に叩かれてしまったようなんです。息子は泣いただけで叩き返さなかったようなんですけど、2回もそんなことがあったら保育園に行きたくないと言っても不思議じゃないなと思っていたんです。

なので嫁さんと協議した結果、昨日は息子の気持ちを受け止めて保育園を休ませてあげることにしました。息子はうれしそうに嫁さんと公園へ出かけてたくさん遊んだみたいです。

で、今朝の話。やっぱり朝になって息子は「きょう、ほいくえん?」と聞いてきました。「そうだよ。」と答えると、目に涙をうかべる息子。でも昨日のように大泣きはしません。昨日の夜に「明日は保育園だからね」と約束したことを覚えているのだと思います。

少しメソメソして2度寝をしたら、保育園に行く気になったのか、朝食を食べて「パパ、いってきまーす!」と元気に嫁さんと出かけていきました。嫁さんの話によると、保育園についた時とバイバイの時にはメソメソしてしまったようですが、なんとか無事に行ってくれたみたいです。

よかったなぁと思いつつも、改めて息子も保育園の中でただ遊んでいるわけではなくて、さまざまな人間関係の中で楽しんだりツライ思いをしたりしながら頑張っているんだよなぁと感じました。いろんな人間がいる環境の中で、ただただ楽しいなんてことはありえないのかもしれません。

数日前、息子を自転車で保育園へ連れていく途中、息子がふいに「パパ。たいちゃん(息子)、ほいくえん、がんばっていくからね。」と言いました。私はそれをきいて、胸が詰まる思いになりました。だから私は「そんなこと言われたら、涙が出ちゃうよ。」と答えたのでした。

息子はそれを聞いて「パパ、どうしてなみだがでちゃうの?」とおかしそうに笑っていました。そうした無邪気な笑い声に、私は涙をこらえながらペダルを漕いでいました。ありがとうね、たいちゃん。ではまた!

人生100年時代、老後に必要な蓄えについて国が警笛をならす

ども、ゆっくり歩いてますか?すぎやまです。

今は「人生100年時代」と言われており、これまでのように「老後はのんびり暮らそう」という考えだけでは、いろいろなことが上手くいかないだろうという世の中になっています。そんな中で"100年時代の人生戦略"として「LIFE SHIFT」という本もベストセラーになりました。

LIFE SHIFT(ライフ・シフト)

LIFE SHIFT(ライフ・シフト)

ようするにみんな自分が高齢になった時には、今の高齢者みたいな生活はできないだろうなということに気づいてるということですよね。みんな模範となる生き方=生き方のロールモデルを探してるのだと思います。そしてそのことは国も重々理解しているようですね。「人生100年時代に向け、長い老後を暮らす蓄えをどうするか」について金融庁から初めての指針が出たようです。

www.asahi.com

100年時代の老後に必要な蓄えは1300万円〜2000万円

上の記事によると

 報告書案によると、年金だけが収入の無職高齢夫婦(夫65歳以上、妻60歳以上)だと、家計収支は平均で月約5万円の赤字。蓄えを取り崩しながら20~30年生きるとすれば、現状でも1300万~2千万円が必要になる。長寿化で、こうした蓄えはもっと多く必要になる。 とのことです。

これが多いか少ないかは諸説あると思いますが、この先おそらく支給される年金額はどんどん少なくなっていくと考えると、老後に必要な蓄えは限りなく2000万円の方に近づいていくと想像できます。

そうなってくるとなかなか簡単にはいかないですよね。特に何人も子どもを育てた家庭はなかなか難しいように思います。じゃあ、これからどうしていけばよいのか?それについて「3つの心構え」が示されました。

現役時代の心構え

まずはバリバリ働いてる現役時代にやっておきたいとことからですね。金融庁は以下のことをやってほしいと考えているようです。

  • 早い時期から少額でも積立・分散投資
  • 老後を意識し、(資産)現状の「見える化」
  • 長期的につきあえる金融機関の選定

うーん。これはどうなんでしょうか。つまり老後を見越した積立を若いうちからしておきなさいってことですよね。こういうことを言うとみんなお金を使わなくなって個人消費が冷え込みますから、ますます景気が悪くなります。そうすると企業の業績は上がらない=給料も上がらない、という悪循環がスタートするような…。

若いうちから老後の貯金…夢がない世界だなぁ。

退職前後の心構え

次は退職=リタイア前後での心構えですね。

  • もう少し長く働くことを検討
  • 退職金の額を早期に確認

日本は人口減少を迎えており、これから労働人口も減っていくのは間違いありません。そんな状況ですから国としては少しでも長く労働者に労働市場に残ってほしいと考えているようです。(つまり、長く働けってこと。)

個人的には退職前後で考えることってそれだけで良いの?と思いました。セカンドキャリアとかの支援ってほんと大切だなぁと感じます。

高齢期の心構え

最後は高齢期の心構えです。

  • 自らの資産額に応じて計画的な取り崩し
  • 要介護など心身の状況に応じて資金計画の見直し
  • 認知症になった際、お金の管理をどうするか検討

はい。なんか夢も希望もない話ですね。国ができるアドバイスとなるとこういうことしかできないのでしょうか。ようするに国とか他人に期待しないで、自己責任で頑張ってね。という印象を受けます。

人生100年時代、頼れるものはなにか

これまでの日本人の人生、あるいは生き方というのは、ある種のエスカレーターにのっているような状況だったと言えます。自分で考えなくてもなんとなく流れに乗っておけば大丈夫というような具合ですね。

ただ国がこれだけ指針案なんかを出しているのを見ると、本当に自分の力で自分で生きていかないとダメなんだなと嫌でも思わされます。ほんと会社の言いなりだけで人生を過ごすと、人生の終わりにはひどい仕打ちが待っているのかもしれません。

それにしても貯金(投資)をしてくれと国から言われる時代なんですねぇ。あなたは老後についてどう考えてますか?ではまた!